【弟子屈町】「日本一、そして世界二位の『透明度』を誇る大自然の贈り物」
摩周湖は北海道の弟子屈町にある湖です。
日本では最も透明度の高い湖であり、世界ではバイカル湖に次いで2番目となっています。
2001年には北海道遺産に認定されました。
急激に深度が上がる為、青以外の光をよく反射するのでよく晴れた日は「摩周ブルー」と言われるほど湖面が青くなります。
約7000年前の大噴火によって形成されたカルデラ湖であり、アイヌ語で「キンタン・カムイ・トー」(山の神の湖)と呼ばれていました。
摩周という名前の由来は「カムイシュ(神老婆)」と言われていますが、不明です。
周囲は海抜600mのカルデラの壁となっていて、湖内は特別保護地区となっており入ることはできません。
摩周湖はアクセスが不便だった為、あまり知られていなかったが、1966年に布施明さんの「霧の摩周湖」という歌が大ヒットした為、有名になりました。
青い理由
摩周湖が青い理由は流入や流出が少ない閉鎖的な湖であることが原因であると言われています。生活排水の流入が少ない為、リン酸塩の流入がないです。
夏季の気温が低いため、この周辺の有機物は分解されにくいのも透明度が高い理由となっています。
生息している動物
元々魚は住んでおらず、湖にはエゾサンショウウオしか住んでいなかった。
1926年に道立水産孵化場がニジマスの孵化事業を開始してから、ニジマス、ヒメマス、エゾウグイ、スジエビが放流され、その後自然繁殖をするようになりました。
また、現在ではウチダザリガニというザリガニが魚の餌として放流され、定着しています。
摩周湖の成り立ち
約3万年前に火山活動が始まり、大噴火によって山頂がなくなったと考えられています。
山頂があった頃は富士山のような美しい成層火山で、約2 ,000mあったと考えられています。
かつて世界一だった透明度
摩周湖はかつてバイカル湖を抜いて透明度41.6mの世界一の透明度を誇っていました。
透明度は現在29m以下となっており、この原因はヒメマスやニジマスの放流によってプランクトンが繁殖した為だと考えられていますが、はっきりわかっていません。
展望台から眺める雄大な景色
摩周湖には第一展望台と第三展望台の二つの展望台が設置されており、展望台からはそれぞれ異なった景色を眺めることができます。
第一展望台はアクセスも良く、大きな観光バスも来る為ある程度人で賑わいます。
第三展望台は駐車場が整備されていない為、バスが止められないようになっており、
ゆっくり景色を眺めたい方にはおすすめのスポットとなっています。
霧の摩周湖の発生の仕組み
太平洋上を北上する暖かく湿った空気が北海道沿岸に冷やされると濃い霧が発生します。
霧の発生した摩周湖は幻想的なので一見の価値があります。
中標津町にあるもう一つの展望台
弟子屈町側には二つの展望台がありますが、中標津町にも摩周湖の展望台があります。
弟子屈町の展望台よりも標高が低いので霧が発生しづらく、摩周湖を遠くまで見渡せます。
展望台から見て左にあるのが「神の山」という意味があるカムイ・ヌプリです。
この裏摩周展望台はあまり存在を知られていない為、落ち着いた雰囲気で摩周湖を眺めることができます。